公開日 2023年8月1日

大増税が迫っているサラリーマン世帯

高いベースアップ(べ・ア)で一時に安堵しているサラリーマン層は間もなく、地獄の沙汰と化していくことを肝に命じなければなるまい。
大増税が迫っているサラリーマン世帯

政府税調の答申は恐ろしい内容

6月末、財務相が主導する政府税制調査階が出した答申が、「給与所得者に対する増税を示唆している」として、一斉に報道機関やジャーナリストたちから抗議のノロシが上がった。

岸田首相は直ちに宮沢洋一・党政調会長(岸田首相の親戚で財務相元キャリア官僚)と会って、「一切、給与所得者への増税は議題にもなっていない」と全否定したが、この数年以内に間違いなく実施されることになろう。

あくまでも「財政均衡」を目指す財務相キャリア官僚の、「事前分析と妥当性」へのマニュアル化は、勉強不足の野党議員にとってみれば第一級のパズルと言える。

論破できなければ全て、法制化されていく。増税のメニューの一部は次のとおり。

(1)給与所得控除の減額
(2)退職所得控除の減額
(3)通勤手当や現物支給(社宅貸与、食事仕給、従業員割引)などの非課税所得を
   課税対象とする
(4)配偶者控除の減額
(5)生命保険料や地震保険料などの課税除外額の減額
(6)16~18歳の扶養控除縮小・廃止

以下、答申の本文から重要な部分のみを短く抽出する。

(1)給与所得控除の減額

給与所得は給与収入の全額から、その収入全額に応じて算定される給与所得控除の額を差し引いて算出されます。

(中略)給与所得控除によりマクロ的には給与収入総額の3割程度が控除されていますが、給与所得者の必要経費と指摘される支出は給与収入の約3%程度と試算されており、主要因との比較においても全体的に高い水準になっているなど、『勤務費用の概算控除』としては相当手厚い仕組みとなっています。

(2)退職所得控除の減額

退職金は、一般に、長期にわたる勤務の対価の後払いとしての性格とともに、退職後の生活の原資に充てられる性格を有しています。

このような退職金の性格から、一時的に相当額を受給するため、他の所得に比べて累進緩和の配慮が必要と考えられることを踏まえ、退職所得については他の所得と分離して、退職金の収入金額から、退職所得控除額を控除した残額の2分の1を所得金額として、累進税率により課税されます(2分の1総合課税。ただし個人住民税は比例税率)。

退職所得控除は、勤務年数20年までは1年につき40万円・勤務年数20年超の部分については1年につき70万円となっています。

(中略)現行の課税の仕組みは、勤続年数が長いほど厚く支給される、退職金の支給形態を反映したものとなっていますが、近年は支給形態や労働市場における様々な動向に応じて、税制上も対応を検討する必要が生じてきています。

(3)通勤手当・現物支給などの非課税所得を課税対象にする

(前略)個人所得課税の課税対象となる『所得金額』は包括的に捉えることが原則ですが、例えば、給与所得者に支給される旅費などの実費弁償としての性格を有するものや、一定の社会保障給付など生活保障的性格を有するもののように、その性質や政策的要請により、非課税や免税とされて、課税対象から除かれている所得が存在します。

これらの非課税所得等については、それぞれ制度の設けられた趣旨がありますが、本来、所得は漏れではなく、包括的に捉えられるべきであることを踏まえ、経済社会の構造変化の中で非課税等とされる意義が薄れてきていると、見られるものがある場合には、そのあり方について検討を加える事が必要です。

特に、政策的要請により非課税とされている制度については、長寿命化により、そうした所得が、これまで以上に蓄積していく可能性等に鑑みれば、他の所得との公平性や中立性の観点から、妥当であるかについて、政策的配慮の必要性も踏まえつつ、注意深く検討する必要があります。

また、所得には、金銭による収入のみならず、現物給付、すなわち物や権利その他の経済的利益による収入も含まれますが、被用者に対する社宅の貸与、食事の支給、従業員割引など、一定の条件を満たす少額の現物給与など一定のものについては、税務執行上、追求しないなどの趣旨から課税しない取扱いがされています。

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続きを読みたい方は、「イーグルフライ」よりご覧ください。
2023/07/31の「イーグルフライ」掲示板より抜粋しています。

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金森薫

金森薫

国際エコノミスト。元外為・債券・株先ディーラーという実践経験を生かした経済分析、マーケット分析。

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