中国の大変化に疎い米国市場関係者
9月FOMC(21・22日)後の市場のセンチメントは、FOMCメンバーの多数派の見通しそのものになった。もう、それ以外の見通しは考えられないかの如くだ。世界経済の中で中心的存在である米欧・中国の景況見通しが下向きの中で、米国がテーパリング開始を急ぐメリットが一体、どこにあるというのか。
TPPが覇権争いの場に
中国は「バイデン政権がTPP再加入する状況は十分にありうる」と読んで、早期の加入を狙っていることも事実である。中国をTPPに加入させるか拒否するかの判断は一重に厳しい加入条件をクリアーできるのか、そしてTPP側も中国の協定履行を確保できる体制を整えることができるのかに かかっている。
パウエルFRB議長がタカ派に?
9月21~22日のFOMCでは、思っていた以上にFOMCメンバーがタカ派に変わっていることがわかった。最近の世論調査で、物価の値上がりに対する世論の反発が強まっていることなどを背景とする宗旨替えがあったとしても不思議ではない。
中国恒大集団危機は乗り越えるが…
中国恒大集団危機のあおりを受け、ただでさえ不安定だった不動産市場では投げ売りも見られ、同社以外のデベロッパーも苦境に立たされている。その影響は中国GDPの25%超を占めるサプライチェーン全体へと波及しつつある。
正常化に向かう金融政策
コロナショック対応の金融緩和は事実上の財政ファイナンスだったが、パンデミックの時から考えると、現在の状況は明らかに変わってきている。今後、財政ファイナンスを行なってきた金融政策の役割はどう変化していくのか。
財政問題のウソ・ホント 国債は国民の貸付だから安心?
日本の国債残高の突出により国家破綻懸念がある一方で、破綻しない主張もあり混乱しています。日本が破綻するのかしないのかを判断するのではなく、各主張の何が間違っていて何が正しいのかを解説します。
「共同富裕」ドクトリンのインパクト
景気の変調を受けて、海外の金融機関の間では2021年の中国実質GDP成長率見通しを引き下げる動きが相次いでいる。人民銀行は預金準備率の複数回の引き下げで資金供給して対応する方針にあるが、その程度の金融緩和で、「経済・社会構造の大転換」によるトリクルダウンをリカバーできるとは思えない。
菅首相の「肝いり政策」の行方は?
菅首相の政治手法は、批判や反対意見に耳を傾けず、力ずくで政策を遂行する方法であった。当初、庶民派とも呼ばれていた菅首相から人心が離れ、首相は裸の王様になってしまったのではないかと思われる。
米国金利の上昇トレンドは当分ない
世界経済の先行きに不透明感が漂い、しかも米国経済に影響が大きい中国の景気動向に明らかな「鈍化」が見えている。
ECB理事会を終えて 緊急措置であるPEPPを継続する意味
8月のインフレ率速報値が3%となったことで、ハト派勢がどういう対応を示すのか非常に気になっていましたが、結果はPEPP( パンデミック緊急購入プログラム )の購入を減額するということでした。
ステルス戦争 汚職 腐敗攻撃
現代の戦争は剣や銃の攻撃ではなく汚職等で腐敗させ手中に収めるステルス戦争です。米国や日本は政治・官僚・司法も汚職などの腐敗・ハニートラップで攻略されています。
パウエル議長のジャクソンホール講演をどうみるか?
パウエルFRB議長は今後の政策運営について、テーパリングは実施するがインフレについては問題ないので利上げは行わず、現在の金融緩和政策を続ける、という見解を示した。この玉虫色に近いメッセージを金融市場は好感し、米国の債券・株式市場は反発した。
ドル円の8月レンジブレイクで利益に!検証結果も
「ドル円は、8月のお盆期間のレンジを抜けた方向に動いていく傾向がある」というアノマリーについて、「8月のレンジ」をもとに検証してみました。
米国のアフガニスタン政策とは
米国が中東での「永遠の戦争」を終わらせ、中国に対する政治的、経済的、軍事的優位性を確保することに注意を振り向けなければならないと主張するバイデン政権の対中東政策はどのように進んでいくのか?
供給制約による半導体不足は今後も続く
新型コロナウィルスの感染拡大により、テレワークや在宅時間が増え、あらゆるモノがインターネットに接続されることで、一時的な半導体需要の増加がみられたが、相互に制御し合うIoTの時代になっていることも長期的な半導体需要増加の要因になっている。それもあってか、半導体不足が解消されていない。半導体不足の原因をもう少し詳しく、データも見ながら分析してみます。
タリバンと米国の密約
8月15日、アフガニスタン政府(ガニ政権)が崩壊し、タリバン反対武装勢力が大統領府を掌握した。この動きは米国の駐留軍撤退の加速と連動しており、明らかにタリバンと米国による合意のもとでのこと。この先の展開は、パキスタン、インド、中国、ロシア、イラン、トルコ、イスラム諸国などが激しく入り交じって動乱の時系列に突入していくのは間違いない。
中国政府の厳しい規制強化の狙いと今後
中国習近平態勢への評価・見方は的を外したものが多く、根拠のない恐怖感につながったり、世界の敵に断定したりもする。しかし、中国なしの国際経済は有り得ない。党中央の絶対的権力の範中で引き続き、イノベーションの牽引役を担い、成長していくことが求められていくことになろう。
スタグフレーションに向かう米国経済
2つの物価統計では、需要が減速する一方、供給制約が根強く物価が下がりにくい状況であることを示している。この状況は、今後続く可能性があり、米国経済はいわばスタグフレーションの状態に入っていく可能性が高い。
揺れ動く東アジア情勢と日本の立ち位置
最近の東アジアの国際関係の地合を決定づけたのは、米中バトルのエスカレートだ。米中双方と密接な経済関係を築いている日本や韓国などの企業は、米中のエンティティリスト(貿易制限リスト)指定や制裁の回避に神経を使わざるを得なくなった。
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