大統領選挙を10日後に控え調整色の強い週となるか

ショートコメント
先週1週間の主要通貨の対米ドルでの騰落を計測しますと、全てが上昇、つまり米ドル安が進行したことになります。背景は、人民元高と米ペイパルが一部暗号通貨での決済を可能と発表したことから、基軸、そして決済通貨の米ドルの優位性が揺らいだことが背景でした。
週を通じてみると、NZD(+1.30%)が上昇最上位、続いてEUR(+1.22%)、CHF(+1.17%)と続き、今週はこの継続性を占うことになりますが…。
米国の大統領選挙を10日後に控え、さらに月末ということもあり、短期的な実需の資金フローに支配されやすい調整色の強い展開を予想しています。
今週は、10/28-29で日銀金融政策決定会合、10/29にECB理事会を控えますが、このどちらも据え置き予想となっています。
欧州では南欧を中心に新型コロナの感染が再拡大、英国とEUのFTA(自由貿易協定)交渉はまとまらず、合意なき離脱となる可能性もゼロではありません。こうした最悪の事態に備え、金融緩和のカードを温存しなければならないことからも、ECB理事会の金融政策は据え置き予想です。
米国の大統領選や追加の経済対策関連のヘッドラインで、今週も方向感なく右往左往する展開かと思われます。
