日銀金融政策決定会合に向けて

ユーロドルを筆頭に総じて「ドルが弱い」という、個人的なスタンスは変わらず。一方、ドル円に関しては、日銀の報道で極めて大きな値幅を伴って乱高下していますが、最終的に決めてになったのが1月12日の読売新聞の下記の報道。
日銀、大規模緩和の副作用点検へ…
年末の政策修正後も市場金利にゆがみ
日本銀行は17、18日の金融政策決定会合で、大規模な金融緩和策に伴う副作用を点検する。
昨年末の政策修正後も市場金利にゆがみがあるためだ。
悪影響を減らして緩和的な金融環境を維持し、物価高の下での投資や消費を支える。
必要な場合は追加の政策修正を行う。
読売新聞
今週の日銀で金融緩和の副作用を点検する。そして必要な場合は追加の政策修正を行うとの報道であるため、0.50%でピン留めされているはずの10年債利回りが0.50%を超えてきています。
ここで以前JP Morganの佐々木さんの意見としてご紹介させていただいたとおり、黒田さんのコメントをそのままとれば、日銀は12月に政策修正したばかりなので「追加の政策修正はいまのところ考えていない」とコメントしていますので、今月は追加の政策修正はないということになります。
しかし、黒田さんのコメントを信じる参加者は皆無。
0.50%の利回りを維持するために日銀は大量の国債の買い入れを継続しています。連日数兆円の国債を購入しており、月20兆円突破は確実となっています。
次の日銀の金融政策決定会合は3月10日。これまでこのペースで大量の国債を買い続けるのはかなり厳しい。結果、現実として、日銀が明日1月18日に動くという可能性がでてきたわけです。
まず、10年債利回りの誘導上限を0.75%などに引き上げる。
つぎに10年債の金利誘導を撤廃し、2年、5年など短い年限の金利誘導に移行するという手段があります。
一方、政策変更なしという可能性もあります。国債の買い入れが膨らみ問題が大きくなると臨時の会合を開くこともできるためです。(可能性は低いですが、、)
一方、「政策変更なし」という発表であれば、いったん130円をこえて来る可能性もあるためポジションはきれてしまいますが、その後高値でもう一度売ることを想定しています。
通常こうしたオペレーションはしないため、リスクをさらに減らすため、この後ユーロドルのロングを縮小する予定。最終的なドル円のorderは今晩のNY市場のクローズを確認して明日の朝、変更する予定です。
西原宏一のシンプルトレードの一部を抜粋してお届けしています。
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