原油乱高下 ドル円は142円台に回復

市況と雑感
21日の欧米市場では、原油市場が大混乱。
まず、サウジアラビアが他の石油輸出国機構(OPEC)加盟国とともに原油の増産を検討していると、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が報じた事で原油が急落。
WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物価格は、一時前週末比6%安い1バレル75ドル台と約10カ月ぶりの安値に急落。
中国での新型コロナウイルスの感染拡大や関連規制の長期化で、原油需要が細ることも懸念された模様。
しかし、この報道をサウジが否定したため下げ渋り。結局、WTIは前週末比0.35ドル安(0.4%)安の1バレル79.73ドルでクローズ。
EUのロシア産原油に対する上限価格設定が近い事、加えて中国の新型コロナ感染拡大を巡る懸念から、原油需要は世界的に低下しており、WTIは今月に入り1割下落しており低迷。
この原油の混乱と、Crypto currencyの低迷が、個人的には中期でブルある豪ドルをエントリーしにくいところ。(豪ドルはリスクアセットであるため。)
同様に11月、12月は株は買ってもいいと想定していますが、日経先物のロングを再度構築するのに躊躇してしまう理由になっています。
ただ、こうした悪材料が多い割には、aussieは底堅いため、エントリーするタイミングを模索しているところ。
視点を金利に移すと、米10年債利回りはわずかに低下し、3.83%でクローズ。
一方、ドル円と相関性の強い米2年債利回りは4.5523%に上昇。
2年債利回りの上昇に呼応してドル円は142円台を回復し、執筆時点で142.10円レベルで推移しています。
ドル円中心の一方的なドル高相場は終焉。調整局面はトレードが難しくなる事、そして年末が近づいているため当面リスクは控え気味。
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