中銀ウィークの注目点

米2年債利回りは
3.96%と2007年以来の高値に
昨日(9/19)のNY市場の注目は、米金利。
0.75%利上げされるというのがコンセンサスになっている21日のFOMCを控えて、米金利が続伸。
米10年債利回りは一時2011年以来で初めて3.5%を上回り、2年債利回りは3.96%と2007年以来のLevelに上昇。
シンプルトレード掲示板に添付したのが米2年債利回りとドル円の相関チャート。

米2年債利回りが上昇するに連れ、ドル円がタイムラグをおいて追随していましたが、今回は遅れています。その要因は先週実施された日銀のレートチェック。
米金利が上昇する中、米株は方向感のない動きを続けていましたが、終盤にAppleやTeslaなど大型ハイテク株を中心に買いが入り反発。
Nasdaqは0.8%上昇。
米金利が上昇する中、米株が反発するという展開。
米株反発でrisk on=豪ドル円が上昇。
ユーロ円も底堅く終わっています。
ユーロ円のショートはドル買いが続いてユーロドルが続落。しかしドル円はレートチェックの噂で上げ渋るという展開から、ユーロ円は反落というシナリオですが、ちょっと方向感のない動きが続いています。
今週は中央銀行ウィークで、個人的に注目しているSNBや最大のイベントであるFOMC。
一方。日銀の金融政策決定会合もあります。
その日銀の予定も22日なんですね。
9月22日(木)
日銀金融政策決定会合
日本時間12時頃(コンセンサス=政策変更なし)
15:30 黒田総裁会見
日本時間だとFOMCもSNBも22日です。
それまでは方向感なく神経質な動きが続くのかも知れませんね。
37年振りの安値に到達した
ポンドドルとBOE
22日はBOE(イングランド銀行)も控えています。
BOEの金融政策決定会合は22日日本時間20:00から。
僕はBOEのコンセンサスは0.50%だと思っていたのですが、Bloombergが示すOIS(金利先物市場)によれば、0.75%の利上げ予想が増えているようです。
BOEの12ヶ月先のインフレ期待は8月に4.9%に上昇し、過去最高となっていることも影響しているようです。
実際に0.75%利上げされると、誘導目標金利は2.50%となります。
ポンドドルの動きをチェックすると、先週金曜日に37年ぶりの安値となる1.1351まで暴落しているようです。
シンプルトレード掲示版に添付したのがポンドドルの年足。

確かに以前の安値である1.0520に到達したのが、1985年12月。
つまり37年前。37年前の安値に向かっているポンドドルというのも凄いですね。
Brexit以降の大きな下落の流れが止まってないということなのでしょう。
(時間軸が広すぎるので、トレードの観点からは参考チャートということになりますが。)
ちなみに、1980年のポンド円の高値は572円です。
572円のポンド円では、イギリスに行こうと思うのを躊躇させるような高さですね。
その頃の豪ドル円も300円近くしています。
その後の35年近くは、円高の時代だったのがわかります。
ともあれ、収益の観点からいえば、ポンドドルは悪材料出尽くしで反発し、それがトレンドになればポンドドルは大きな収益源となる可能性はありますが、何かの大きなきっかけがないと一時的な反発以外なかなか上昇トレンドには乗れないかもしれません。
一方、BOEやFOMCの利上げ予測が高まるとインフレに苦しむスイスでは、今週のSNBでは0.75%ではなく、1.00%の可能性すらでてきます。
そのため、EURCHFは、時間がかかっても0.9000に向けて下落することを期待しています。まず、木曜日のSNBを確認したいところ。
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