伊、独の10年債利回りスプレッド拡大とユーロ

7月22日の米金融市場では、米国債相場が急上昇。
米10年債利回りは2.8%を割り込み急低下。要因は米PIM。
S&Pグローバルが発表した7月の米総合購買担当者指数(PMI)速報値が、景気の拡大・縮小の節目(50)を約2年ぶりに下回り、米経済のリセッション(景気後退)懸念が高まった。
22日の米10年債利回りは一時2.73%まで低下し、クローズは2.75%と安値圏でクローズ。
2.70%を割り込めは2.50%レベルまで下がるという見方も台頭。
米金利の急騰をマーケットが織り込む中、米景気が徐々に失速すること。それによって、米10 年債利回りがやや低下することは予想されていたと想定しています。
しかし、ドル円マーケットでは織り込みが十分ではなかったのか、先週末一時ドル円が急落。
一方、欧州市場での注目は、まずイタリア、ドイツの10年債利回りのスプレッドが拡大している事。
加えて、NS1( ノルドストリーム1 )も21日に再開されましたが21日の流量は保守点検前に既に減らされていた水準と同じ、輸送能力の40%となったまま。結果、ユーロの反発余地も限定的なまま。
そのため、当初はドル円のロングを少額に減らしたまま、キープする事を考えていたのですが、ドル円、ユーロ円の日足のシーケンシャルが調整を示唆したままである事もあり、明日ドル円のロングをユーロ円でヘッジすることを検討しています。
注目はユーロドル
ECBの0.50%の利上げもあり、ユーロドルはparity割れから回復していますが、重要なレジスタンスの1.0350どころか1.0300台も回復せず。(戻り高値は1.0278-先週の7/22木曜日)
シンプルトレード掲示板に添付したのが、前メルマガでご紹介させていただいたイタリア10年債利回りのスプレッド。

ECBが終わってから、逆に2.28%まで上昇しています。これがユーロ円のショートを加えた理由。
そもそもNS1も40%程度しか稼働していないのに、ユーロドルはよく1.0278レベルまで戻ったなあという印象。
今週はFOMCを控えていますが、ECB後1.0300台を回復できなかったユーロドル、そしてユーロクロスの動向に注目しています。
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