ドル円 調整が深くなる可能性

ドル円の方向性について、まず相関性が極めて高い10年債利回りは先週の金曜日、2.78%と2.80%をあっさり割り込んでいます。
ドル円 週足

ドル円の週足は、カウントダウンを2回点灯し、set upの9を終了。
先週は陰線を出して、下向きにprice flipしており、sequentialの売りサインが2つ点灯しています。
シンプルにドル円の値動きをチェックすると、4月28日に131.25円の高値をつけて反落。
次に5月9日に131.35円まで上昇し、ご丁寧に高値を更新した後反落。つまりbull trapを形成しています。ここまではドル円は売りサインのみ。
ドルスイス 週足

一方、他通貨をチェックするために添付したのがドルスイスの週足。
ドルスイスは5月16日に1.0065の高値をつけた後、先週大きな陰線をだしており、こちらも売りサインが点灯。
少し目線を中期に変えて、ドル円が上昇を開始したのが、2021年1月6日に102.59円の安値をつけてから急騰しています。
一方、ドルスイスも去年の1月6日に0.8758の安値をつけてから急騰。結果、去年の1月6日にドル円もドルスイスも安値をつけ、上昇トレンドに入っています。
去年の1月6日というのは、ユーロドルが高値の1.2349をつけて反落開始した日でもあります。
こうしてドル円、ドルスイス、そしてユーロドルをチェックしていくと、ドルはいったんtop outしたのではないかと想定できます。
(top out・・・価格が天井をつけること。最高値に達すること)
ドル円にとっての問題は、この10年債利回りがどこまで落ちるのかということです。これからFRBの連続利上げが待っていると考えると、深い押しは想定しずらくなります。
しかし繰り返しになりますが、先週のように米株が暴落すれば、risk offにより米利回りが急落して、ドル円の押しも深くなる可能性があります。
中期では、ドル円に対してブルであるため、ドル円は売りにくいのですがFRBの連続利上げはこれからという段階であれば、米株の下値余地はまだ拡大していますし、それに伴い、10年債利回りはもう一段下落。結果ドル円の下落が深くなる可能性があると考えます。
ドル円の調整が深くなる可能性があるため、要注意です。
西原宏一のシンプルトレードで配信した内容から抜粋しています。
シンプルトレードでは、リアルタイムで相場観や西原宏一がもったポジションを配信しています。
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